厳しい冬が続く古い民家の納屋で、二人は焚き火を囲んだ。一人はうっとりと、もう一人はビクビクしながら。その納屋は大人たちから近寄ってはいけないといわれていた。しかし好奇心旺盛な太郎は控えめな次郎を誘って、火遊びを楽しんだのだ。その夜、二人は不思議な梟と出会い、その悲痛な声を聞く。梟は、かつて人間に裏切られ、呪いによってこの姿になったと告白する。太郎は梟を助けたいと願うが、村の古老から「梟を助けると、村に災いが降りかかる」という言い伝えを聞いていた。
兄弟は葛藤する。梟を助けたいという気持ちと、村人たちの幸せを守りたいという気持ちの間で。しかし、最終的に、彼らは梟を助けられないという結論を出す。代わりに、毎年、森を訪れ、梟に話しかけることを約束した。
年月が流れ、太郎と次郎は大人になった。彼らは、あの夜の出来事を決して忘れることはなかった。そして、毎年、森を訪れ、梟に話しかけ続けた。
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